年収500万以上の仕事はどんなものがあるのか
年収500万円と聞いて、どのような印象をもっていますか。
少ない? 普通? それとも稼いでいると思うでしょうか。
人の価値観はそれぞれですが、単純に数字としてみた場合、平成26年度の国税庁『民間給与実態統計調査結果』によれば、年収500万円以上の人は全体の3割ほどです。
特に男性のみに限って言えば、4割ほどにまで割合は増えますが、実際は400万円台以下の給与の人が、全体の6割を占めている計算になります。
年収500万円以上の仕事
年収500万円以上の人が全体の3割程度であるのはわかりました。
では、その3割の人はどのような仕事についているのでしょうか。
今回は平成28年度に厚生労働省が発表した『賃金構造基本統計』から、年収500万円以上の仕事を抽出して紹介していきます。
年収500万円台の仕事
技術士 年収 596.99 万円
歯科衛生士 年収 577.58 万円
システム・エンジニア 年収 560.21 万円
薬剤師 年収 552.62 万円
電車車掌 年収 547.01 万円
診療放射線・診療エックス線技師 年収 545.85 万円
圧延伸張工 年収 544.18 万円
自動車組立工 年収 538.56 万円
発電・変電工 年収 526.63 万円
各種学校・専修学校教員 年収 525.04 万円
港湾荷役作業員 年収 523.29 万円
化学分析員 年収 520 万円
臨床検査技師 年収 514.47 万円
社会保険労務士 年収 506.72 万円
クレーン運転工 年収 506.18 万円
一般化学工 年収 505.15 万円
機械製図工 年収 501.59 万円
以上、年収500万円台の仕事となります。
こうしてみると、さまざまな種類の仕事があるのがわかります。
士業をはじめとして資格の必要な仕事のほかにも、技術系の仕事や、体力がものをいう港湾荷役作業員なども目につきます。
一般的に大学を出たほうが、生涯年収が高くなる傾向にあります。
しかし、高校を卒業して大企業などの工場に就職すると、それが逆転する場合も多々あるのがここで紹介した職業を見ているとわかると思います。
それでは、さらに高い年収の仕事を見ていきましょう。
年収600万円台の仕事
高等学校教員 年収 693.38 万円
掘削・発破工 年収 684.45 万円
自然科学系研究者 年収 665.69 万円
一級建築士 年収 652.63 万円
保険外交員 年収 636.85 万円
電車運転士 年収 622.85 万円
獣医師 年収 614.07 万円
以上、600万円台の仕事になります。
この辺りになってくると、特殊な技術が必要な仕事が目立ちます。
その中でも、営業職の保険外交員が特に目につきます。
営業職全般に言えることですが、学歴はあまり重視されず、募集も多いため、比較的就業しやすい仕事です。
しかし、これは成果主義の反動であり、向いている人は稼げますが、向いてない人はどんどんやめていくからです。
ただし、適性がある場合は、給与に占める歩合給の割合が大きいため、一年目からでも稼ぐことができます。
年収900万円台~700万円台の仕事
公認会計士、税理士 年収 913.27 万円
歯科医師 年収 896.79 万円
大学准教授 年収 865.97 万円
記者 年収 812.97 万円
不動産鑑定士 年収 729.1 万円
弁護士 年収 719.05 万円
大学講師 年収 709.92 万円
以上、900~700万円台の仕事です。
日本の三大国家資格のうちの二つ、公認会計士と弁護士もここに入っています。
ちなみに公認会計士になるためには、会計士試験を合格するには5000時間以上の学習時間が必要になるようです。
また、弁護士になるための司法試験も8000時間以上の学習が必要と言われています。
ちなみに弁護士の合格者の平均年齢は29.1歳というデータがあり、最難関国家資格の難易度が透けて見えるようです
教育関連で見ると、大学講師と大学教授も高年収の傾向にあるようです。
大学教授になるためには、助手、講師、准教授とステップアップしていく必要があります。
しかし教授になる前でも年収はかなり良いようです。
年収1000万円以上の仕事
航空機操縦士 年収 2056.78万円
医師 年収 1300.74 万円
大学教授 年収 1079.27 万円
年収1000万円超の仕事は、やはり限られてきます。
航空機操縦士が、年収2000万円を超えているのが目を引きます。
パイロットになるためには、航空大学校でライセンスを取得して航空会社に入るか、航空会社に就職してからパイロット養成コースを選ぶか、という道があります。
ただし、定期的に厳しい身体検査をクリアする必要があり、一つでも基準値に満たない場合は資格をはく奪されてしまいますので、健康管理に非常に気を遣う仕事です。
また、医師になるには大学の医学部に入学して6年学び、その後2年の研修期間を経て、ようやく医師になれます。
医学部へ入学すること自体が難しく、2浪3浪も当たり前と言われることもあります。
さらに大学教授ですが、こちらは先に説明した通り、徐々にステップアップしていく必要があります。
大学にもよりますが、早くても大学教授になれるのは30代後半です。
最後に
年収500万以上の仕事はどんなものがあるのか、ということで見てきました。
仕事の種類もさまざまでしたが、いかがだったでしょうか。
年収500万円以上の割合は3割程度ですが、500万円台に限って言えばボリュームゾーンとしては4番目に大きいため、努力の先にあるちょっとした決断やきっかけで達成できる年収です。
本記事が読者に参考になれば幸いです。