「年収500万以上」ではどんな生活になるのか
厚生労働省のデータによると、世帯年収の平均値は541万円。
ただし、平均値に達している世帯は全体の4割未満であり、実に6割以上の世帯が年収400万円以下で生活していることになります。
全体の中で最も割合が多いのは年収200~300万円世帯で14%。
100~200万円世帯と、300~400万円世帯はそれについで13%強となっています。
単身世帯もあるでしょうが、全世帯で見た場合、年収500万円の生活は比較的裕福であると言えます。
参考:http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa15/dl/03.pdf
年収500万円の生活
それでは年収500万円の生活とはどのようなものでしょうか。
年収がそのまま可処分所得にはならないので、手取りを計算する必要がありますが、0.8掛けをすることで概算ができます。
年収500万円の場合は、手取りがおよそ400万円。
これを12か月で割ると、毎月の生活費は33万円となります。
ちなみに一人暮らしの場合、その生活に必要な額はだいたい15万円程度と言われています。
その倍以上自由にできるお金があるため、毎回外食しても全く苦になりません。
比較的良い部屋に住み、車も持って、趣味にもお金をつぎ込めます。
しかし、特にお金のかかる趣味を持っていない場合は、貯金がガンガンたまっていくでしょう。
ただし、これが結婚して扶養家族がいるとなると話は変わってきます。
中高生くらいの子供が一人いる家庭だと、比較的余裕のある暮らしをしていくのに大体30万円程度の額が必要になってきます。
内訳は以下
- 家賃 8万円
- 食費 5万円
- 水道光熱費 2万円
- 通信費 2万円
- 教育費 4万円
- その他生活費 6万円
- 貯金 3万円
合計 30万円
3人で食費5万だとほぼ自炊になります。
ただ、削れる部分もありますし、そうでなくてもさらに3万円ほど自由に使えるので、小さな子供をもう一人育てても余裕がある感じです。
ちなみに年収を考える上でライフステージを考慮するのは重要ですが、男性が年収500万円に達する平均年齢は30代後半となっています。
30代後半と言えば役職の一つもついている年齢です。
男性の場合初婚年齢は30歳を少し過ぎたあたりですので、小学生以下の子供が一人か二人いる可能性もあります。
どちらにしろ十分に生活していくことが可能な年収と言えます。
年収500万円以上の生活
それでは年収500万円以上の生活はどうでしょうか。
今回は年収700万円、1000万円、3000万円の生活をそれぞれ見ていきましょう。
年収700万円の生活
手取りは560万円。
年収700万円以上の世帯は全体の27%ほどとなっています。
子供のいる世帯だけで世帯年収を調べると、712万円となるようです。
年収500万円の手取り400万円に比べて年間160万円、毎月10万円ほど多く使える計算になります。
家計を最も圧迫するものの中に子供の学費がありますが、これなら子供が大学生でもなんとかなります。
しかし、学費を積み立てがない場合、二人の子供がいっぺんに大学生になると状況によっては苦しくなるかもしれません。
年収1,000万円の生活
手取りは700万円強
年収500万円世帯よりも年間300万円多く使うことができます。
もう、このレベルになるとお金に困ることはほぼないと言ってもいいでしょう。
しかし、すべてを一流にできるかは微妙なところです。
年収500万円の時よりも家賃を10万円あげて、こども二人を私立の小学校にでも上げるとそれで300万円はなくなります。
それ以外の食事や服、自動車などは年収500万円と同じになります。
お金をかける部分とそうでない部分をしっかり見極めていくことが必要になります。
この年収の世帯は3割が定期的にカードローンを使用しており、一割は貯蓄がないという面白いデータもあります。
年収3,000万円以上の生活
手取りは1800万円ほど。
一説には本当のお金持ちは年収3000万円からともいわれています。
毎月の生活に100万円以上使うことができます。
賃貸やマンションなどに住む人の割合が非常に少なく、郊外に一戸建てを構えることが多いそうです。
ただし、住居の大きさもまちまちで4LDKくらいの戸建てで満足する人もいます。
仕事は非常に忙しく、ほとんど家に帰れず、食事もつき合いなどで済ませる場合が出てくるため、家族で食事をすることもまれになります。
この年収をもらうくらいになると、責任も重い立場なのでストレスも多く、喫煙率も高くなるようです。
この年収の世帯は堅実な人が多く、年間貯蓄を700万円~という話も聞きますが、リタイア後はゆっくりしたいという気持ちの裏返しであることが多いようです、
まとめ
以上、「年収500万以上」ではどんな生活になるのか、ということで見てきました。
年収500万円は独身ならば贅沢な生活ができますが、家庭を持つとおおよそ中流の生活となります。
特に贅沢をしないならば、十分に生活をしていけます。
また、それ以上の年収の生活もご紹介しましたが、贅沢はしようと思ったら上限はありません。
望むものの希少価値や大きさによっていくらあっても足りなくなりますが、生活習慣でも家に残るお金に大きな違いが出てきます。
一例としてたばこを挙げると20歳から70歳まで一日一箱吸った時はたばこのみで730万円。
医療費や、一緒に飲むコーヒー代も含めたら1600万円ほどになるそうです。