今後伸びること間違いなし!?独立・開業で食っていける資格とは 

2010年前後、政府の方針により弁護士・公認会計士を増やす施策が実施されたことを記憶されている方もいるのではないでしょうか。

特に弁護士(司法試験)の場合、政府の方針により、数多くの法科大学院が設立され、結局現在では、その仕組みが破綻に向かっていると言っても過言ではない状況になっています。

公認会計士も同様に、一気に試験合格者を増やしたことにより「食えない有資格者」が激増しました。

かつては「食える資格」であった弁護士(司法試験)・公認会計士

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例えば司法試験の場合、一昔前は、大学卒業後10年無職で勉強を続けても、結果として司法試験に合格することが出来れば、生活に困らないことが約束されていました。

しかし、政府の方針転換により、現在は有名大学を卒業し、出来るだけ足踏みをしない形で法科大学院を卒業し、司法試験に合格しなければ、ある程度の規模の法人に入所することが困難になってきました。

理由は一つであり、それは競争者が増えたからです。競争者増えた一方で、市場に限りあるパイの大きさは、政府が求めるようも大きくはならなかったようです。

1つのホールケーキに数匹で群がっていた蟻が、数十匹で群がるようになっただけなのです。

このように、「食える資格」というのは、政府の方針により簡単に「食えない資格」になってきます。現在では、資格取得の難易度という点で1ランク下がる司法書士と、「食える資格」という点では同程度、または劣るのではないでしょうか。

「食える資格だと思って挑戦したけど、いつのまにか食えない資格の為に人生を無駄にしてしまっていた」という場合、誰が悪いのでしょうか。勿論、未来を見通せなかった当人が悪いのです。

 

並み程度資格の組み合わせが、掛け算になる

他記事で「行政書士(社会保険労務士)は、その難易度の割には稼げる」と書いていますが、それでも「今後伸びること間違いなし!」とは断言出来ません。

もはやグローバル化が進んでいると言うことが過去であるように、数十年先・数年先のニーズなんてものは誰にも分からないからです(現に、政府がニーズの見極めに失敗した結果、現在の新司法試験が破綻に近付いています)。

しかし、確実に言えることは、「案外、+αとして専門知識を持った有資格者は、生き残ってきた」ということです。

そして、「+αの専門知識を持っているのであれば、難易度に関わらず独立出来る資格があれば良い」のです。

回答にはなっていませんが、これこそが真理です。

 

英語が堪能な税理士

日本では、税理士が飽和していると言われています(税理士に限ったことではありませんが・・・)。

考えれば当たり前ですが、独立・開業者は定年がない一方で、どんどんと若手が市場に参入している為、単純に人が増えていく一方だからです。新陳代謝なんてものはありません。

その為、誰でも出来る画一的なサービスを提供するだけでは単価値下げ競争になってきてしまう為、専門分野が求められることになります。

例えば、「外国人に特化した税理士サービス」はどうでしょうか。日本における複雑怪奇な税理業務は、日本人にとっても難しいことを考えると、外国人からしたら、その難易度は雲の上といっても過言ではありません。

この複雑怪奇な税理業務を英語で説明できる専門知識があるだけで、現在の日本では引く手数多であるということは、想像に難くありません。

一方で、「ただ英語が出来るだけ」とは言っても、学習能力が衰えた40歳以上の税理士からしたら非常に参入障壁が高いのです。

この場合、「ただ英語が出来るだけ」であっても、それ自体が税理士と組み合わさることにより、独立しやすい資格であると言い換えることが可能なのです。

 

外資系のドラスティックなリストラ劇に熟知している社会保険労務士

日本では、海外からの労働者の受け入れや先進国における国際的な潮流を背景に、正社員の解雇規制を緩めようとする流れがあります。

この流れは、ここ5年の間に一気に広まったものであるため、社会保険労務士は労働問題の専門家とは言っても、この問題に対処すべき方法を知りません。

しかし、元々外資系企業に所属しており、解雇と隣り合わせだった人が外資系専門の社会保険労務士になったらどうでしょうか。

上述の税理士と同様、非常に強みになり、一気に社会保険労務士が独立・開業で食っていける資格にランクが上がります。

同様に、Webベンチャーの就業規則が強い社会保険労務士(聞いたことがない!)がいたら渋谷に所狭しと構えているベンチャー企業から多数の依頼があることは確実ですし、フリーランスや副業関係の問題に強い社会保険労務士がいたら、個人でもお金を払って相談を受けたいという人は数えきれない程でしょう。

つまり、簡単な資格であっても、+αの知識と実務経験があるだけで、一気にその価値は飛躍的に上がるのです。

 

まとめ

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直接的な回答にはなっていないかもしれませんが、独立・開業出来る資格を取得したのみでは、その業務が画一的であることから、その価値は埋もれてしまい、One of themになってしまいます。

しかし、大多数のthemから抜け出せる+αのスキルがあるだけで、その人の保有している資格の価値は一気に輝き、本当の意味での「独立・開業で食っていける資格」になるのです。

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