20代で起業を失敗しないために知っておくべき方法
昨今、20代での起業家がネットなどでもてはやされているため、みんな20代で起業していると思われがちですが、実はそんなことはありません。
日本政策金融公庫の研究所のデータだと、その一年の間に起業した人の割合は、20代が7%、30代・40代がそれぞれ35%、それ以外(50代以降)が23%となっています。
20代で独立する人の数は実は7%ほどと他の年代に比べて少ないのです。
かつて孔子が、「十五で学を志し、三十にして立つ」と言いましたが、20代を修業期間と定めて節目の30歳で起業しようと考える人も多いです。
それでも、20代で独立したい人もいるでしょう。
そんな人のために、起業を失敗しないための方法を見ていきましょう。
顧客をみつけてから起業する
何を商うかにもよりますが、多くの優秀なビジネスマンに失敗しない起業法を聞くと帰ってくる答えが「顧客を見つけてから起業する」と言うものです。
起業はお金の流れを新しく作ることと同義と言えます。
今までなかった場所に新しく水を引くのにも似ています。
自分の田んぼに水を引いて、稲を実らせて収穫します。
しかし、水源がない場所に田んぼを作るのはどうでしょうか。
田んぼを作った後に水源がなかったことに気づいてもあとの祭りです。
道具を揃えたり、開墾したりといったお金と労力はどうなってしまうのでしょうか。
まずは顧客を見つけて、お金の流れを作ってから起業するのがもっともよい方法です。
その流れを太くしたり、別の流れを作ることができれば、会社には自然とキャッシュがたまります。
経営の勉強もしておこう
これはある経営者の20代での失敗例です。
個人でやっていたビジネスが大きくなり、税理士に法人化を進められて、起業しました。
その後、社員を少しずつ増やしていったのですが、業績が悪化して倒産してしまいました。
社会環境の変化や時代の流れが原因ではありません。
会社の構造に問題があったからです。
社員たちをうまくまとめて、同じ目的に向かって走らせることができなかったのが原因です。
「社長がなにを考えているかわからない」「この会社はどこに向かっているんですか」
と言った言葉を社員からぶつけられて苦しんだそうです。
日本有数の大学を卒業している頭のよい経営者だったのですが、組織運営の知識や経験がなかったために起きた悲劇です。
見切り発車で飛び込んでゆく勇気も時には必要ですが、経営の勉強はしておいたほうが良いです。
どんぶり勘定でやっている経営者もいますが、財務諸表の数字程度は見られるくらいの知識は最低限ほしいものです。
また、組織運営についても知識を積んだり、けいけんしておいたほうが良いです。
ちなみに20代が起業を断念する理由の一つに経営知識の不足があります。
家族の理解を得ておこう
現在日本人男性の初婚年齢は30歳を超えているので、20代のうちに結婚して子供まで作る人のほうが少ないと言えます。
とはいえ、人によって状況は様々なので、ここでも話をしておきましょう。
起業は、一般的にリスクの高い選択と言えます。
普通に就職して働いたほうが、生涯年収が高くなることのほうが多いという話もあります。
日本では、近年、起業家を増やす政策を行いつつありますが、それでも欧米に比べて起業家にとっては不利な部分が多々あります。
一度失敗したらなかなか立ち上がれないことや、その後の生活の保障もありません。
それを家族にきちんと伝えて、理解を得て置きましょう。
理解を言えていない場合は成功していても家族が離れていってしまう場合もあります。
失敗したときに失うものも大きくなります。
逆に理解を得ているならば、親族から資金援助があったり、手が足りない時は手伝いに来てくれたりもします。
ファッション企業はやめたほうがいい
ごくまれにSNSで見るのですが、ファッション企業をする人がいます。
ファッション業界での起業ではなくて、なんとなくやることもないのに起業している人がいます。
肩書は社長さんになるのでちやほやされます。
起業したということでみんなから応援メッセージをもらったりします。
しかし、事業内容を見るとなんとも言えない感じのものが記載されています。
ある意味で、人からリアクションをもらえたことで目的は達成しているので、これはこれでいいのかもしれませんが、その先があるとは思えません。
見る人が見れば苦笑いしかできません。
代表取締役、社長という肩書は魅力的ですが、結果として評価をさげることになり、また時間の有効な使い方とも言えません。
なにかをしたくて起業するのか、肩
書がほしいだけなのかはもう一度自分に問い直してみたほうが良いでしょう。
まとめ
以上、20代で起業を失敗しないために知っておくべき方法、ということで見てきました。
お金の流れを作ること、経営の勉強をしておくこと、家族の理解を得ること、もう一度自分を見つめなおすこと。
それらもまた失敗しないための起業方法と言えます。
本記事が読者の参考になれば幸いです。