世界中の医療現場に、テルモというブランドを浸透させたい

別の業界でキャリアを積んできた佐藤氏。

特殊な専門知識が必要な部分もあるが、業界の状況が変わってきている現在では、それは逆に強みになると話す。

プロフィール

 

佐藤 慎次郎

 

テルモ株式会社 代表取締役社長

 

1984年 東京大学経済学部卒、東亜燃料工業(現東燃ゼネラル石油)入社

1999年 朝日アーサーアンダーセン

2004年 テルモ入社

2014年 取締役上席執行役員

2015年 取締役常務執行役員

2017年 代表取締役就任

国内最大手の医療機器製造・販売の会社

 

年々、医療も驚くべき速度で進歩している。

メスを入れなくても、内視鏡だけで手術できるようになり、手術の翌日に退院するなどと言うことも可能になった。

そんな医療の現場を支える医療機器を製造販売する会社が、テルモ株式会社だ。

カテーテル・人工心肺装置などでは世界でも高いシェアを持っている。

 

また、あまり重い病気になったことがない人でも、体温計や血圧計でテルモの製品をみたことがあるかもしれない。

 

もともとこの会社は、海外製の体温計の国産化を目的として、医学者の北里司馬座ブロウが作った。

当初の名前は、赤線検温器株式会社と言ったが、社名のテルモは、ドイツ語のThermometer、テルモメーターが由来となっている。

現在、その会社の代表を務めているのが、佐藤氏である。

 

 

別分野を歩んできた

 

佐藤氏は、東京大学経済学部を卒業後、東亜燃料工業に入社する。

その後、朝日アーサーアンダーセンへ。

テルモに入社したのは2004年となっており、40代になってからである。

医療業界、医療機器業界は、高度な専門知識が必要な業界でもあるが、それは人の健康や命を預かる医療だからこそ。

人間は、自分の健康にかかわることには最優先でお金を払うので、社会的に不景気になっても医療業界への影響は比較的少ない理由はそこにある。

本来なら、医療機器業界で長い経験が必要だと思われる。

しかし、佐藤氏は現在の状況は変わってきており、別分野を歩んできたことが逆に強みになると語る。

 

私は医療とは全く異なる業界を歩んできました。

医療業界は専門性が高く、特殊な世界と思われがちです。

最初から業界にいなかったのは確かに不利な面もあります。しかしここ5年ほどで、医療業界は大きく変化しており、外の世界を見てきた経験はむしろ強みになります。

 

医療を通じて社会に貢献する

 

現在、先進国の高齢化や、新興国の経済発展と人口増加などが起こっており、医療の分野でも転換期が起こっていると佐藤氏は話す。

また同時に、テクノロジーの進歩もすさまじく、それもまた変化の一つの要因となっている。

今後も社会に貢献していくためには、グローバル視点をもちながら、医療にイノベーションをおこしていくことが必要だと語る。

 

会社HPのあいさつの中で、「Innovating at the Speed of Life」

いのちに寄り添う、イノベーションを目指して、何をすべきかを語る。

 

新たなイノベーションが起きている。従来と同じことを続けるだけでは成長は望めない。研究開発体制を改めて強化し、イノベーション力を高めていく。新しいものを生み出す努力を続けていることこそテルモの強み。

 

 

参考:

https://systemincome.com/tag/%E4%BD%90%E8%97%A4%E6%85%8E%E6%AC%A1%E9%83%8E

https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ19HOD_Z11C16A2000000/

https://premium.toyokeizai.net/articles/-/15968

http://www.terumo.co.jp/company/about/management.html

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%A2

http://www.terumo.co.jp/company/about/message.html