世界の人事部

クイック代表の和納氏は、関わった人すべてをハッピーにという理念を掲げて、世界中にニューマンリソースを提供できる体制をつくり、自社が世界の人事部となることを目指す。

プロフィール

和納勉

株式会社 クイック代表取締役社長

1975年 関西学院大学卒
株式会社日本リクルートセンター入社。
1980年 株式会社クイックプランニング(現株式会社クイック)設立、代表取締役社長就任
2005年 グループCEO就任

 

世界の人事部

人材領域の事業で長期にわたって、業績を拡大している会社がある。
それが株式会社クイックプランニングだ。
この会社を経営している代表の和納氏は、バブル崩壊とその後の失われた20年を経て、日本はまた新たな成長期を迎えつつあると話す。
その状況の中で、世界にも飛び出して拠点を作り、現地法人として世界の人事部を目指している。
少子化による人材の減少などによって、各企業の採用意識は高くなっている。
企業と働く人をマッチングさせ、企業理念である「関わった人全てをハッピーにする」ことに取り組む。

塾講師→アルバイト→営業職

もともと、知人3人で学習塾を共同経営していたという和納氏。
塾生の対象は勉強が好きではない子供たち。
しかし、そういう子供たちが塾に来るわけもなく、経営はすぐに苦しくなる。
方針を間違えていたと、この時のことを語る。

苦しくなった生活をどうにかするためにアルバイトとして入ったのがリクルートだった。
当時のリクルートはアルバイトとしてまず雇い、その後の勤務態度や成績を見て社員に登用するシステムだったという。
和納氏はそこで社員候補となったが、営業には興味がなかったため社員にはならず、退職する。

その後、別の会社に入って、仕方なく営業をやっていたが、そこでリクルートの元同僚から新会社設立の件で、一緒に働かないかと誘われた。
その時働いていた会社のハードワーク過ぎる環境もあって、悩んでいたことや、新組織であるということに興味を惹かれて今度はリクルートに社員として入社する。

9月19日

次の転機はリクルートの新会社の責任者にならないかという話だった。
しかし、その頃の和納氏はすでに独立を考えており、それを断って退職願いを出す。
リクルートをやめる際に、声をかけてもらったのが当時の役員の池田氏だった。
池田氏は、9月19日付で会社を作ったらどうだ、と和納氏にすすめたという。

会社は普通のいい日付で設立するが、なぜ9月19日という日付なのかと問うと、池田氏の誕生日だからだと返される。
年に一回、自分の誕生日に和納氏が独立したことを思い出せるためだ、と話しつつ、池田氏はリクルートの商材も取り扱うといいと、応援してくれた。

一緒に独立するメンバーの一人が9月19日なら「クイック」という社名はどうかと提案する。
これが社名の由来だという。

経営理念の必要性

起業後、がむしゃらに働く和納氏だったが、ただ、お金儲けをするだけでは会社に求心力がなくなると感じ、経営理念を作ろうと思った。
会社設立3年目である。

「関わる人全てをハッピーに」

クイックが掲げるこの経営理念は、社名の由来となった池田氏がいつも言っていた言葉だという。

参考:https://919.jp/company/ceo.php
https://service.jinjibu.jp/article/detl/innovator/1106/