若くして独立するためにやっておくべきことリスト
有名な起業家の出自に触れてみると、その親が会社を経営していたりすることも多いように感じます。
幼いころから会社経営をする親の背中を見て、自分もそうなりたいと思うことがあるのかもしれません。
また、親や家族に会社経営をする人がいなくても、起業する人の多くが幼いころから「社長」になるという夢を抱いていることが多いようです。
しかし、実際に独立するのはかなり大変なことです。会社という箱を作るだけならば簡単ですが、その中身を生み出し、育て、大きくしていくのは難しいことです。
若くして独立する人の割合
若くして独立する、という言葉には夢があります。
しかし、若い才能や可能性を感じることができる反面、経験不足や世間知らずといったマイナスのイメージも浮かびます。
日本政策金融公庫の研究所が発表している2016年のデータでは、その年に起業した20代の割合は7.1%ほどです。
ちなみに30代が約35%であり、40代も35%ほどとなっています。
多くの人が、30代・40代での独立を考える中で、それより10年も早く独立しようとするのは勇気も才能も必要になってきます。
若くして独立する前に準備しなければいけない事
とはいえ、すでに心に決めたなら、あとは進んでいくだけです。
良い時もあれば、悪い時もあるでしょう。
しかし、いざという時を乗り切るためには、十分な備えが必要です。
それでは、独立する前にやっておくべきことを見ていきましょう。
資金調達の方法を考える
何をするにも資金が必要です。
事務所を構えるのも、業務に必要なデスクやパソコン、ラックにコピー機、必要なものはまだまだあります。
さらに人を雇うなら、給料を払わなければなりません。何かを開発して、それを売るつもりなら、研究開発費だって必要です。
とにかく、会社にはお金が必要です。お金は経済の血液であると同時に、会社の血液でもあります。
それを十分な量だけ調達しておかなければ、すぐに貧血で倒れてしまいます。
資金計画をしっかり練りましょう。
いつまでに、どれだけ用意して、どれくらいまでの負荷なら耐えられるか十分に検討しておく必要があります。
さらに、どこからお金をどれくらい借りられるのか、手元にどれだけあるのかもきちんと把握しておきましょう。
経営の勉強する
経営の勉強も必要です。経営って何?と聞かれたら、経済学部を出た人はミクロ経済学と答えるかもしれません。
しかし、もっと実践的なものを学ぶ必要があります。
会社の状態を知るにはどうしたらいいですか、という質問をぶつけられた時、これから起業したいあなたはどうこたえるでしょうか。
一つの答えとして提示するならば、それは財務諸表を読める事、と言えます。
主に貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の事ですが、経営者なら、その資料に書かれた数字が何を意味するのかを理解できるだけの知識は必要です。
マイナスになっていた方が有利になる項目もありますし、会社の財務を強化したい場合の課題もそこから読み取ることができます。
また、勉強するのは財務だけではありません。人を雇うなら、労働関連の法律もある程度知っている必要があります。
他にも事前に学んでおかなければいけないことはたくさんあります。
競争優位を確認する
サービスを提供するにしろ、商品を作って売るにしろ、より良いものを提供することが必要です。
たいていの場合、競合となる相手や商品があるからです。
よく経済の大きさをパイに例えることがありますが、短いスパンで話しをするなら、すべての消費者は一か月であるいは一年で使えるお金の額が決まっています。
そして、何を購入するのも消費者の自由です。
よって、他者のサービスや商品を出し抜いて、消費者に選んでもらえるモノを提供していかなければなりません。
他社と同じものを後発で出すならば、それは前から購入しているものには安心がありますから、そちらを選ばれることが多くなります。
できるだけ、大きなパイを切り取るためには、何が他社よりも優れているかを明確にし、アピールしていく必要があります。
顧客を見つけておく
これは正直、難しいですが、もし、できたなら会社の経営がスムーズに軌道になる可能性があります。
会社を作り、営業で顧客を見つけていくところからスタートすることも多いのですが、先にお客さんがついてくれることもあります。
まだ、会社の実体もない段階であり、当然、実績もないのですが、このような顧客が起業前に現れるのは、ひとえに起業家の信頼や情熱の結果と言えます。
顧客はお金の源流です。
後はきちんとサービスや商品を提供していけば、ひとまずのお金の流れを作ることができます。
そこから、さらに営業を行って取引先を増やし、たくさんのお金の流れを作って、束ねていくことができます。
相談相手を見つける
若くして起業した人は、社会経験が少ない場合が多くあります。
会社に勤めて20年の人が起業するのと、入社3年で会社を辞めて起業した人の間には、残念ながら大きな経験値の差があります。
社会には社会のルールややり方、慣習があります。
古い慣習を打ち破って大きな利益を上げる、と言えばかっこいいですが、破ってはいけない慣習を破って袋叩きにあってしまった経営者もいます。
大きな決断をするときには、一度、社会経験が豊富な人に相談をしてみるといいでしょう。
経験値は自らが経験しなければ積むことができません。
実際はおとなしい動物に見えても、手を伸ばしたら指を食いちぎられることだってあるのです。
まずは、信頼できる相談相手を見つけてください。
まとめ
若くして独立するためにやっておくべきことリストという事で見てきました。
会社は起業してからが勝負ですが、弾みをつけられるように準備を怠らないことをお勧めします。