大阪で稼げる職種に就くために必要な能力って？

大阪で稼げる職種

大阪で稼げる職業には以下のようなものがあります。

「賃金構造基本統計調査」の職業別収入データによれば、職種別で大阪府の平均年収は次のようになっています。

大学教授の収入が約1200万円、公認会計士が約934万円、税理士が約933万円、技術士が約832万円、医師が約815万円、高等学校教員が約791万円、保険の外交員が約746万円、デザイナーが約712万円、弁護士が約700万円、カーディーラーが約616万円、専門学校教員が約612万円、一級建築士が約601万円、システムエンジニアが約566万円、圧縮伸長工が約530万円、大型トラック運転手が約564万円などです。

2015年の大阪人の平均年収が520万円なので、稼げていると言ってもよい部類です。

この中には、国家資格が必要なもの、学歴が必要なものなどもあります。

しかし、どれも大阪で就いて稼いでいこうと思ったなら、大阪特有の価値観を理解することが大切になってきます。

価値観を理解する

2011年、大阪に開業した三越と伊勢丹がたった３年で撤退したのは有名な話です。

撤退に対して、若者向けの最先端ブランドが大阪三越に入らないように、高島屋、阪急、大丸の三社が働きかけたことなども大きかった、老舗商売が染みついた三越の対応力を問題だった、など様々な理由が述べられています。

確かにそれらも問題の一因だったと考えられますが、特に大阪の地域性や、大阪人の持つ価値観などが考慮されていなかったため、失敗した側面もあります。

伊勢丹は最新のブランドをいち早く発信することで知られています。不況でユニクロなどのファストファッションが好まれる時代でも、最新ブランドを好んで選ぶ消費者は東京には大勢います。しかし、大阪にはそういう人の割合は比較的少なく、高いものを買ったことに満足するより、良いものをどれだけ安く買ったかを誇りにする人が多いのです。

伊勢丹の商売の仕方は大阪の風土が噛み合わなかったとされる見方もあります。

大阪で稼ぐのだから、お客さんも同僚も大阪人が多い

どのような商売でも本人の努力次第で稼ぐことはできますが、大阪の地域性を見ながら稼げる職業を探すというなら、インバウンドでにぎわう観光業界の職種。それから、もともと強かった医療業界の職種などもよいでしょう。

観光業界ならホテルなどの宿泊施設の従業員、また、医療業界ならば医療関連企業の事務、開発、営業と適性に合わせて選べばいいですが、先にも述べた通り、まずは大阪の価値観を理解することが大切です。

ホテルのフロントにしろ、企業の営業にしろ、大阪で商売をする以上は周囲に大阪人が大勢いる状況です。

顧客や、あるいは同じ会社の同僚だって大阪人である可能性や比率は高いのです。

何を欲しているのかを見極める

大阪に限らず、どこでも同じことが言えます。しかし、東京は東京の、名古屋には名古屋の、大阪には大阪の人の好む商品の傾向があるのは間違いありません。

結局は、なにが顧客満足につながるかを追求できることが稼げる職種に就くための能力であり、その職種についてから稼ぐための能力なのです。

先にも述べた通り、大阪人が買い物で満足する要素の一つに、いいものを安く買えたというものがあります。

百貨店などそもそも値引きに応じない場所は別として、家電量販店などは値引き後の価格が本来の販売価格であることが多く、これが大阪の商流の一部と言えます。

大阪の平均年収の上位に、カーディーラーや保険の外交員があります。

他の地域であれば、その車がどれくらい良い性能を持っているのか、あるいは保険に入ることがどれだけ安心につながるのかというアピールしてもよいですが、大阪なら、その車がどれだけ「お値打ち」なのか、保険に入ればどれだけ「得」なのかを説明することが顧客の購買意欲を刺激する要素の一つになりえます。

モノを売る商売でなくても

何かを販売するのは、当然としてモノを売る職種でなくとも、大阪の価値観を理解することは必要です。大阪で働くのだから、顧客も上司も同僚も当然大阪出身の人が多くなります。話はオチが付くまで終わらない。

オチにオチをつけようとするので、そもそも話が終わらないなど、聞いていてくすりと笑ってしまう話もあります。よそ者には排他的であるとの見方もありますし、アクが強い人が多いという話もあります。

そこで、うまく立ち回るためには適応力も必要とされます。

まとめ

大阪で稼げる職種に就くために必要な能力という事で見てきました。

今回は職種ごとに必要な能力より、大阪の地域性に着目してまとめました。

職種ごとに必要な能力は全国でもあまり変わりはありません。基本的にやることはどこでも一緒だからです。

ですが、大阪という経済圏の価値観を理解できずに商売に乗り出せば、伊勢丹や三越でさえ撤退を余儀なくされるという事を肝に銘じる必要があります。

本記事が読者の参考になれば幸いです。