大阪で男が稼げる職種とは?
三越や、伊勢丹など、高級デパートがたった3年で撤退した例から見て取れるように、大阪は、東京や名古屋と比べて独特の価値観を持つ地域です。
東京や名古屋の人間なら、たとえば、あるブランドのバッグをどれほど高い値段で買ったのかを自慢したいのが本音ですが、大阪人の場合はそれをどれだけ安く買ったかが大事であり、どれだけ得をしたかが最も重要な価値観になります。
良いものをできるだけ安く買いたいというのは、当たり前の合理主義なのですが、それを前面に出していける大阪の素直さはやはり商売の街ならではと言えるでしょう。
どの職種が稼げるのか。データが示す収入
2015年に厚生労働省が出した、「賃金構造基本統計調査」の地域別の資料によれば、大阪府の平均年収は528万800円。
この年の全国平均は約420万円なので、平均だけ見ればかなり高い水準にあると言えます。
しかし、近年の大阪は人口の減少や、企業の転出など、ヒト・モノ・カネが流出し、地盤沈下と揶揄されることもあります。
では、そんな大阪では、現在どのような職種が稼げるのでしょうか。
資格や学歴はやはりモノを言う 年収1000万円超~700万円の職種
まず、男性が仕事で稼ごうと思った時、真っ先に頭に浮かぶのが国家資格の必要な職業でしょう。
当然、大阪だけに限らないのですが、やはり資格の力は強く、「賃金構造基本統計調査」の職業別収入データを参照すると、大阪府の平均年収の上位には次のようになっています。
大学教授の収入が約1200万円、公認会計士が約934万円、税理士が約933万円、技術士が約832万円、医師が約815万円、高等学校教員が約791万円、保険の外交員が約746万円、デザイナーが約712万円、弁護士が約700万円と、そうそうたる顔ぶれが登場してきます。
これらの職業は大阪で稼げるというよりは、大阪でも稼げる職業と言えるでしょう。
いわゆる先生と呼ばれる職業です。
なかなか成れるものではありませんが、気概のある方は挑戦する価値のある職業に違いありません。
また、保険の外交員は他の職種と比べて、就職してから資格を取得させてくれる企業もあり、比較的に学歴で区別されることは少ない職種です。しかし、給与やボーナスが実績によって大きく左右されるため、働き甲斐がある反面、稼ぐには自身の努力が必要となるでしょう。
男が大阪で稼げる仕事は他にもある 年収600万円超~500万円の職種
同様に「賃金構造基本統計調査」に記載されている他の職種も見ていきます。
次に収入の多い、稼げる仕事は次のようなものがあります。
カーディーラーが約616万円、専門学校教員が約612万円、一級建築士が約601万円、システムエンジニアが約566万円、圧縮伸長工が約530万円、大型トラック運転手が約564万円となっています。
大阪の平均年収が528万円であることを考えると、このあたりも稼げると言っていい職種でしょう。収入の多い仕事の特徴としては、難しい資格を保有する必要があるものか、あるいは実績が給与に反映されやすい職種と言えます。
現在の大阪の状況を考えた時 稼げる職業とは
大阪は現在、死亡率が出生率を上回る自然な人口減少にあります。またリーマン・ショック以降の円高基調により、それまで大阪のモノづくりを支えてきた電機関連の工場が海外移転してしまい、一部地域では空洞化現象が起こりました。
地盤沈下と揶揄されるような状況も徐々に改善されつつあるものの、まだ完全に復活とは言えない状況です、
しかし、大阪の平均年収は東京、神奈川、愛知に続いて第4位。
その理由はもちろん、調子のいい業界があるからです。
それは、インバウンドでにぎわう観光業と、医療関連企業です。
インバウンドでにぎわう大阪の観光業と、医療関連企業
インバウントとは「外国人が訪れる旅行」の事を指します。
現在、大阪の心斎橋近辺は、空港からのアクセスの良さや、リーズナブルな宿泊施設の存在、買い物のしやすさなどが相まって大変な賑わいを見せています。
また、医療の分野においても、もともと大阪には医療関連企業が数多くあり、産学連携で再生医療の最先端の研究が行われています。
薬事審査などを担う医薬品医療機器総合機構(PMDA)の支部もグランフロント大阪に誘致され、医療分野で国家戦略特区の指定も受けるなど、地域全体で医療を支える形になっています。
例えば、大阪のシステムエンジニアの平均年収は先に紹介したように約566万円ですが、銀行などのいわゆる勘定系のシステムを作るエンジニアか、それとも医療系のシステムを作るエンジニアかで、やはり収入は違ってきます。
同じ職種でも収入に差がつくのは当然ですが、自分には何ができるか、何をするべきかを、社会的な状況と照らし合わせて考えていくのも、男性が大阪で稼ぐには必要なことに違いりません。
まとめ
大阪で男性が稼ぐとき、どの職種が良いかをデータに従って見てきました。
日本のどこであっても稼げる職業はやはり大阪でも強いのですが、今の大阪だからこそ稼げる業界もあります。観光業とそれに付随して、飲食業やサービス業は今まさに花開いていると言え、そして医療関連も追い風にのって加速していくと考えられます。
本記事が、少しでも読者みなさまの選択の手助けになれば、幸いです。